こんにちは、soratoieです。
今回はクラウドファンディングサイトであるMakuakeで達成率3,000%、約900万円の応援購入を実現した薪バサミ『炎群 homura』を手に入れましたので実践レビューしていきたいと思います。
焚き火で薪を入れたり位置を移動させて火を育てるのに薪バサミは必須です。さらに火を効率よく育てるためには火吹き棒は絶対持っていたほうがいいです。
過去に別の火吹き棒もご紹介していますが、本気で焚き火人生変わります。
浪漫溢れるカッコ良さ!TAKIBISMの火吹き棒 ブレストゥファイヤ
さて今回レビューする『炎群 homura』はなんと、焚き火を楽しむのに必須な2大道具である火吹きと薪バサミを1つにした多機能薪バサミなのです。
Makuakeで多くの人に支持された薪バサミ 『炎群 homura』ですが、 その実力はどうなのでしょうか。
今回もいつも通り忖度なしの本気レビューです。
目次
LGASIAとは、岐阜県恵那市に本社をおき金属加工業を営む株式会社MACが、2021年からスタートしたアウトドア用品ブランドです。
『金属加工業という業者で、普段の生活に溶け込む、みんなに使ってもらえるそんな自社商品はできないものか。』という思いと、社員の方々がキャンプや登山好きなことから、ソロキャン・家キャン用品の開発・販売をされています。
今回ご紹介する薪バサミの前には、肉をおいしく焼ける極厚鉄板を開発されていたりしています。
一人でじっくりと、火と群れる。
パチパチ音を立てる焚き火を囲み、人と群れる。
そんな時間に使ってもらえる薪バサミを目指して『炎群 homura』と名付けたそうです。カッコいい名前!
サイズ: 約540mm
重量:約500g
素材:本体 鉄、吹き口 木(ヒノキ)
薪バサミ本体である炎群 homuraと、今回は別売りのオプションフックも購入しました。
一般的な薪バサミとはだいぶ形状が異なっていて、シンプルかつおしゃれなデザイン。
取っ手兼火吹き棒の口元となる部分はヒノキが使われています。表面にはウレタン加工が施されているので、自然な木目が現れています。
私が持っているのはスタンダードなタイプですが、他にも漆で塗装されているタイプも販売されているのでそちらだとまた違った色合いが楽しめます。
先端は鉄でできているのですが、ギザギザが施されています。
このギザギザがあればどんなに重い薪でもガッチリキャッチできそう!
あえてギザギザが噛み合わないようにすることで、開閉時に余計な力を必要としないよう工夫されているそうです。
そしてこちらが別売のオプションパーツである『フック』になります。
ケトルやダッチオーブンを持ち上げたり、蓋に引っ掛けたりといろいろ活躍してくれます。
このフックの他にも、灰かきが別売りオプションパーツで販売されています。
これらを活用すれば1つの薪バサミでたくさんの機能を実現できる、まさに多機能薪バサミなのです!
まず別売オプションパーツであるフックを取り付けていきます。
オプションパーツの取り付けには、付属の六角棒レンチを使用します。
この六角棒レンチをしっかり忘れずキャンプ場に持っていった自分を褒めてあげたい。
薪バサミ先端に空いている穴の部分に、オプションフックに予めつけられているネジをはめて取り付ける仕組みです。
穴とネジの位置を調整したら六角棒レンチでしっかりと留めます。
この穴にネジがしっかりハマっているのか位置調整がわからずちょっと不安でした。たぶんハマってるはず…
六角棒レンチでネジを留めて…これで完成!
ちゃんと留めればなんと重量10kg以上のダッチオーブンを持ち上げる事ができるそうです!そんなダッチオーブン持ってないけど!
無事(※)取り付け完了です。簡単。
※本来は安全に使うためにもパーツは曲がってる側に取り付ける必要があります!私がこのキャンプ中は気が付かずに曲がってない方に取り付けてしまったため、これから使う方は気をつけて取り付けてくださいね!
では実際に使用してみてはどうでしょうか。
実際のところ先端のギザギザでがっつりホールドできるのはかなり良いですね。掴んだ薪を落とさない安心感をとても感じます。
重くて通常の薪バサミだと持ち上げづらいような薪でも、一度ホールドしてしまえばそうそう薪を落とすことはありません。振り回すことだってできちゃいます。(危険なのでやらないでください)
薪も狙ったところに移動できるので細かい位置調整もバッチリ。
そしてこの『炎群 homura』のもう一つの機能が火吹き棒!取っ手部分から空気を送り込む事ができます。
火吹き棒を使えば狙ったところに空気を送り込む事ができるので、薪の燃焼を促進させる事ができます。
これが持ち替えなしで1つのギアで実現できてしまうのはすごい!
先端部分は鉄でできており重量があるためハードに使っても壊れません。そのため炭化した薪を叩き割るのにも使えます。
薪を素早く燃やしきりたい時は重宝しますね。
今回はオプションフックを取り付けており、ケトルもフックを使って手軽に持ち上げられるのは便利。ただフックが太いため、私が使っているtrangiaのケトルの蓋を持ち上げるのは無理そうでした。
このフック部分ですが、もう少し細くして先端を尖らせてフック兼火かきにしてもよかったかも。
でもそうするとダッチオーブンとか重いものを持ち上げられないか…アイディアとしては良くないですか?LGASIAさんどうでしょうか!
多機能薪バサミとしてのコンセプト、方向性は素晴らしい商品だと感じました。
ただ一方で実用面でいうとまだまだ課題がありそうです。
- 薪バサミが開きづらい
- 先端がマジで重い
- 空気が送りづらい
それぞれ解説していきます。
手を開くことで薪バサミの口が開くタイプの薪バサミは、手の小さい人にとって使いづらく慣れを要します。
特に炎群は木の取っ手部分がウレタン塗装で加工されているため滑りやすく、薪ばさみを開いた状態では落としてしまいそうになります。薪を挟むためにハサミを開いたり保持するのが結構やりづらく感じました。
特に女性だと厳しいかもしれません。
オプションなしで500g、オプションをつけた状態では合計約600gの重量になります。パーツが鉄製で重量が先端に寄ってしまっているので、薪バサミを水平に持ち上げると重量以上に重く感じます。
とはいえじゃあ薪バサミを垂直にすればいいかというと一概にはそうとも言えず、垂直状態で薪バサミを広げると前述の通り手が滑りそうになります。使いこなすにはかなり慣れが必要かなと思いました。
またオプションパーツについては利用シーンによって取り外しがしやすければまだ良いかなと思いますが、取り付け・取り外しに六角棒レンチが必要なので、基本的にはつけたまま使用する形になる事もネックでした。
これはあくまで別の火吹き棒との比較になってしまうのですが、息を吹いた時に空気が送り込みづらいように感じました。もしかしたら空気を送り込むための管が狭いのでしょうか。
良いなと感じる火吹き棒は、送る空気が80%でも先端からでる空気は100%の空気を送ることができます。
少ない労力で効率よく空気が送れるようなイメージです。
一方で炎群 homuraでは息を吹き込むと何かに妨げられているように感じました。
80%で空気を送ろうとしてもスムーズに空気が送れず結局100%の労力がかかり、結果として先端からでる空気は80%になってしまっていると感じました。
率直に言うとやりたい事はとても理解できる一方で、それぞれの使用感が中途半端になってしまっている事は否めないと感じました。
100点と100点をかけあわせたというよりは、かけあわせた結果全体で70点くらいに落ち着いてしまったなと。
ただそれは期待の裏返しで、火吹き棒と薪バサミの機能を1つにしただけでなく、さらにオプションで機能が増やせるというコンセプトはとても素晴らしい商品だと感じました。その事実はMakuakeでの支援結果が何よりも物語っていると思います。
カッコいい薪バサミと火吹き棒を持っていても、それぞれ別々に持っていかないといけないのはそれなりに手間です。もちろん私としては自分のテンションがあがるギアであれば多少の手間は惜しみません。
ですが自分が好きなギアをさらに手軽に利用できるようになるのであればそれは何より嬉しいですし、そういったものを目指している会社が増えているというのはとても喜ばしい事だと思います。
ぜひ改良していって、より良いものにしていってほしいものです。
期待しています!LGASIAさん!